TOEIC受験のときの、最初の関門となるのが600点。
入試や就活でも近年利用されている試験なだけあって、400~500点代ではアピールするには心許ないと感じている方は多いと思います。
しかし、TOEIC600点は「夢のまた夢」でなかなか現実味がない。
そんなことありませんか?
そこで今回は、600点までまだまだほど遠い方から、600点まであと一歩という方全員に
確実に600点を取るために
必要な情報を全てご紹介します。
【600点への道①】TOEIC試験について知る
まずは、TOEICの全体像を把握しましょう。
600点未満の方には、TOEICを受けたとこがない方や、詳しい形式についてご存知でない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
基本の「き」になりますが、受験する際には重要になります。
スコア
- 最低10点、最高990点満点
試験時間
- リスニング45分
- リーディング75分
- 合計120分(休憩なし)
問題数
- リスニング・リーディング 各100問
- 合計200問
問題の構成
リスニング:Part1~Part4
Part1:写真に適する選択肢を選ぶ問題
Part2:一問一答形式の問題
Part3:複数人の会話を聞いて、それに適する選択肢を選ぶ問題
Part4:一人の話者の話に適する選択肢を選ぶ問題
リーディング:Part5~Part7
Part5:文法問題
Part6:穴埋め問題
Part7:長文読解
【600点への道②】得意分野・苦手分野を把握する
TOEICのスコアを上げるためには、ただがむしゃらに勉強すればいいってじゃないです。
自分の得意分野と苦手分野を把握して、それを改善していくのが一番の近道です。
公式問題集を買って、実際に時間を計りながら問題を解いてみてください。
(注:新形式の公式問題集を選んでください)
公式問題集の中で一番新しいものを選ぶのが無難かなと思います。
TOEICの問題を作っている、ETSの公式問題集を使うのが、1番です。
収録内容は、2回分の模試で、模試の数は多くはありません。
とはいえ、本番と同じ音声で学習できるのは、TOEICではとても大きな利点です。
公式問題集を用意できたら、あとは時間を計って解くだけです。
しっかり2時間集中して取り組める環境で模試はやってください。
本番の模試を受験している感覚で解きましょう。
最初はあまり解けなくても全然問題ありません。
あくまで自分の実力を把握する目的です。
公式問題集はこれでもか!ってくらい後で反復して学習するので、気楽にやってしまってOKです。
【600点への道③】苦手分野を中心的に克服。次に得意分野を伸ばす。
まず自分の苦手分野の克服を優先的に行なった方がいいです。
模試を解いてみて、リスニングとリーディングでは、どちらのスコアの方が高かったですか?
また、スコアをパート別に見てみると、どのパートのスコアが高かったですか?
大雑把にみて、スコアが高いパートが得意分野でスコアの低い分野が苦手分野です。
TOEICの問題は、1級・2級・3級のようにレベル別に分かれていないんです。
簡単な問題からほとんどの受験生が解けないような難問まで出題されます。
なので、得意分野を伸ばしてスコアを伸ばすよりも、苦手分野を克服した方がスコアが伸びやすいのです。
得意分野を
「50→100」にするより
苦手分野を
「10→60」にする方が簡単
TOEIC苦手パートの克服方法
さて、自分の得意・苦手パートがわかったところで、さっそく苦手パートの克服方法を具体的にご説明します。
克服方法は大きく分けてリスニングとリーディングで異なってくるので、それぞれに分けて説明します。
TOEICのリスニングが苦手の方
TOEICのリスニングが苦手な方の特徴として、
- TOEICの話者のアクセントに慣れていない(英語を聞くことに慣れていない)
- 単語を追いかけて文脈を理解できていない
この2つが挙げられます。
① TOEICの話者のアクセントに慣れていない
リスニングパートは早すぎてついていけない、、、
600点未満の方は特にこの傾向が強いです。
気がついたら次の問題が読まれてる…。「TOEICあるある」ですよね。
この原因は簡単で、単純に英語を聞くことに慣れていないことなんです。
公式問題集にはCDがついていますし、iPhoneで再生できるようになっています。
出来るだけ多くの時間、英語を聞くようにするだけで、自然とリスニング力は付いてきます。
オンライン英会話などは、生の英語に触れられるので、最高なんですが、お金がかかってしまいます。
NETFLIXなどで海外のドラマを字幕つきで見るでもいいので、ネイティブの発音に慣れることが重要です。
② 単語を追いかけて文脈を理解できていない
リスニングの対策はしっかりしてるのに、、、スコアがあがらない… って方はこちらに当てはまっているかもしれません。
リスニング対策をする際に、よく目にする方法としてディクテーションがあります。
耳で聴いた音を書き出しす勉強法のことです。
たしかに、ディクテーションは一つ一つの単語を聞き取れるようになるので、リスニング力を上げるにはとても良い方法といえます。
しかしTOEICでは、1つ1つの単語を理解しなければ解けない問題は少ないです。
パート1・パート2は、単語を聞き取る力も必要となりますが、
パート3・パート4では、1つ1つの単語を聴きとる能力よりも文全体の内容を把握する能力が求められています。
単語を追いかけてしまうと、わからない単語が出てきた時戸惑ってしまい、後まで引きずってしまうことが多くあります。
リスニングの対策をするときは、文全体をなんとなく把握できるようにするのが大切です。
わからない単語が出てきても気にしないくらいが丁度いいです。
リーディングが苦手な方
実は、TOEICの関門はリスニングでは泣くリーディングと言われています。
リーディングの平均点は、リスニングの平均点を大きく下回っています。
リーディングの克服方法を2つご紹介します。
①リーディング力=単語力
リーディングパートの克服方法として、最も簡単で効果絶大なのが、語彙の数を増やすことです。
リーディングが苦手な方の多くは、この単語力が足りていないことがほとんどです。
TOEICに出てくる語彙数は約10000語です。
単純に計算したら、600点を取るためには約6000語が必要になるわけです。
もちろん必ずしも
6000語知ってれば必ず600点取れる!
6000語知らないと必ず600点取れない!
ということではないんですが、6000語というのは一つの目安になります。
そこで、私がオススメするのが、TOEICによく出る単語を集めた単語帳を一冊覚えきることです。
もちろん書けるようになる必要はありません。単語のイメージを瞬時に思い出せるようにすることが重要です。
私が使っていたのは、TEX加藤さんの「金のフレーズ」です。
この単語帳には
TOEIC頻出の単語がまとめられています。
電車の中や外出の時でも使いやすい大きさのため、いつでも持っていけて便利でした。
単語帳は特にこだわりがない限りは、この「金のフレーズ」で十分だと思います。
スコア別に分かれているので、どこまで覚えればいいかが一目でわかるところも評価高いです。
②精読を繰り返す
I have a pen.
この文章を見たときにわざわざ、IがSで、haveがVで、、、って考えませんよね。
おそらく大半の方はそんなこと意識せずにこの文を読んでいると思います。
精読とは、文の構造をしっかり理解しながら読むことで、SVOCなどの要素に文を分けて、正確に読むことです。
TOEICは時間との勝負だからといって、速読の練習ばかりをする方をよく見かけますが、いくら早く読めても内容がわかっていなかったら意味ないです。
精読の目的は、「I have a pen」のような意識しなくても読める文の幅を広げていくことです。
精読には初め、時間がかかると思います。
しかし、精読が出来るようになったら、自然と速読も出来るようになり、スコアに直結してきます。
〇:精読→速読 ✕:速読→精読
【600点への近道】TOEICのコツ
TOEICには、簡単にスコアを伸ばすためのコツがいくつかあります。
このコツを知っているか知らないかで、大きくスコアに差が出るので覚えておいてください。
リスニングのコツ
TOEICのリスニングのコツは、問題の先読みをすることです。これに尽きます。
パート3・パート4では、音声が流れる前までには問題文に目を通し、音声が流れ終わる頃には問題は解き終わっているのが理想です。
基本的にリスニングでは、音声の順番と問題の順番は同じなので、上から順に解いていくことができます。
パート2では、5W1Hを意識しながら解くと格段に解きやすくなります。
消去法が効きやすいのがTOEICのリスニングの弱点なので、思いっきり弱点を突いてやりましょう。
リーディングのコツ
リーディングのコツは、時間配分を考える事です。
よく言われているのが、パート7に48分は残しておきましょう。ってやつです。
たしかに、パート7に48分残すのが理想的な時間配分だとは思います。
しかし、私の経験上、パート5・パート6は時間を掛けても掛けなくてもスコアは大して変わりません。
パート5・6は知っているかいないかだけなので、考えてはいけない問題がほとんどなんです。
なので、リーディングのコツとしては、パート5・6は爆速で終わらせてパート7に50分目標で時間を残すというものです。
600点を目指す方の多くは、TOEICの問題を最後まで解き切れていないと思います。
それは、考えてもわからない問題に時間を取られてしまっているんです。
長文読解は時間をかけることで、ある程度はスコアの伸びが期待できるので、時間を掛けるならパート7で決まりです。
【600点への相棒】オススメな教材
では実際に、私が800点を取るまでに使っていた教材をご紹介します。
結構ポピュラーな教材かもしれません。
ですが、確実に結果に直結するものばかりなので参考にしてみてください。
順番はおすすめ順です。
1.TOEIC公式問題集 vol.5
必ず手に入れるべき教材です。
最優先といっても過言ではありません。
800点までなら公式問題集だけでも到達可能です。
なんといっても本番と同じ話者でリスニングの練習ができるのが大きいです。
2.金のフレーズ
TOEIC頻出単語がまとめられています。
600点を目指す方も、600点以降も活用できる単語帳です。
TOEIC単語帳のなかではダントツの人気を誇っています。
3.至高の模試 600問
公式問題集よりは優先順位は落ちてしまうものの、とてもオススメな教材です。
3回分の模試が収録されていて、数をこなしたい方にはうってつけです。
リスニングの質で公式問題集に劣ってしまう為、星3つにしました。
4.1駅1題 新TOEIC TEST 文法 特急
600点を目指す方には最適な文法書です。
文法問題の解き方の基本が全て解説されています。
私は、いまだに文法の対策はこの一冊しかやっていません。
絶対600点を取るぞ!
600点までの道のりはなんとなく掴めてきたと思います。
もう一度おさらいしておくと、
- TOEIC試験について知る
- 得意分野・苦手分野を把握する
- 苦手分野を中心的に克服。次に得意分野を伸ばす。
この3段階です。
TOEICのコツは、学習を進めていくことで威力を発揮してきます。
模試を繰り返し解き、改善して、また模試を解く。
模試は覚えてしまうくらいまでやりこんでください。
3週間ほど続けると、スコアに変化が出てくると思います。
スコアの変化があまりない方は、勉強法が本当に正しいか見直す必要もでてきます。
リスニングは聞きっぱなしになっていないか。
リーディングはただ文字を眺めるだけになっていないか。
しっかり意識して学習を進めていきましょう。